熊手かき

読書好きの日常

芦花公園、連続読み

 芦花公園。2冊しか出ていない作家。その2冊を読んだ。どちらも怖いというより気味が悪い。『ほねがらみ』の方は取り込まれる感は『残穢』より薄い。『残穢』はもうどうしようもないところまで取り込まれた感があるけど、『ほねがらみ』は「覗いてしまった!そして見つかった」という感覚に近い。最後まで読むと取り込まれたと思わなくもないけど、なんだろう?この感じ。そうか、正体の問題かも知れない。知ってはいけない、でも、知らなきゃいけない。そういうふんわりした正体だからか!

 『異端の祝祭』に関しては信仰がわかったらあっという間だった。怖くはない。拠り所が分かったら単純というか。ジレンマはあったけれど、そう来たか!的な。シリーズ化して欲しい作品ではある。

 芦花公園三津田信三にハマっている人だそうで。わたしの受ける感じが三津田信三そっくりだ。読んでる時は強烈にインパクトあるけど、終わってしまったらサラッとしてるというか。小野不由美ホラーの忘れられない感は薄い。だから、どんどん読んでジワジワ怖くなるとも言える。芦花公園、また読みたい作家だ。