熊手かき

読書好きの日常

中途半端でも好きなものは好きなんだ。

 一部Twitterで「本好きっていうやつほど本読まない、映画好きっていうやつほど映画見ない」みたいなつぶやきが話題になってますね。私は本も映画も中途半端です。すごく自覚してる。だから、このつぶやきでいうと好きって言ったらダメな人になるのかな。正直に言うと好きな人が読むべき本とか観るべき映画とか絶対網羅できない自信があります。それは金銭的にもそうだし時間的にもそう。それはどうしようもない現実。

 それに私は名作も良いけど、自分の琴線にふれる作品に多く出会いたいっていうのもあるから。これを見ろ、読め!という作品より自分が本当に好きな作品に出会いたい。一時期「処刑人」を毎日観ていたことがある。エンドレスで流しっぱなし。だってこの映画すごく好きなんだもん。でも、名作じゃない。私はそれでも良いと思うんですけどね。

 それに私、純文学は買えども積読夏目漱石川端康成太宰治谷崎潤一郎芥川龍之介…。読むのに気合を入れなきゃいけない気がしてページを開けない。これって似非読書好きですかね。でも、本を開くことは好きなんです。それってダメなことなのかな。

 今回のつぶやきで自分の好きが似非なんだよ!と言われてるようで悲しくなった。自覚してるから尚更。でも、自分のペースでゆっくり好きを深めたって良いですよね。忘れられない好きな作品が1つでもあるなら、私は好きを始めてますと言っても良いような気がします。数をこなしていくのは批評家だけでいい。もちろん、一般の方がそうであってもいい。そんなゆるい考え方があってもいいとは思うんだけどな。もちろん、数をこなしている人に対して負い目は感じるけれども、それは仕方ないよね。お恥ずかしながらマイペースなんですと苦笑いするしかないかな。中途半端でやっぱりすみません。でも、好きと言わせてください。

 

処刑人(字幕版)

処刑人(字幕版)