熊手かき

読書好きの日常

行きたくない精神と行ってしまう現実と

 行きたくない。それはたっくんの専売特許だった。はずなのだが、今日それはわたしの本心だった。何度も自分の熱を測り、たっくんに保育園に行きたくないか確認し、たっくんに熱があって欲しいと願う。ダメな母親。でも、心の底から思った、行きたくないと。何度も挫けそうな心をたっくんが笑顔で奮い立たせてくれる。「保育園行く」そう言われたら行かせないわけにいかない。保育園に行ったら会社に行かないわけにいかない。いや、いかないという選択肢はあるがなんとなくいかなきゃいけない気がする。今日に限って笑顔で保育園に行くんだよな〜。心の中で何度駄々をこねてくれと願ったか。ちょっと公にはできない。

 たっくんを送り届けて電車に乗って、ターミナル駅で何度か降りたい気持ちに負けそうになった。降りていく人たちと共に降りたら帰れる!会社に行かなくて済む!そんなことを考えながら車内に留まるわたし。人が少なくなっていく。会社が近くなっていく。好きな本も字面はおえても頭の中に入って来ない。本当に疲れてる、心身共に。雨なので持病のせいか身体が痛い。休みたい、休みたい。そう思いながらわたしは「おはようございます」と言って会社に入った。それが現実。同期の元に行っていかに来たくなかったかを話してみる。「頑張った」と言ってくれる人が今は大事!

 そして今、わたしは帰りの車中にいる。何とか踏みとどまって頑張った。そんなわたしを今日は盛大に褒めたいと思う。明日は精神科の診察。頼りないけど、先生に話してやるんだ。それでもわたしは会社に行けるだろうか?1ヶ月後、普通に読書を楽しみながら通勤できるのだろうか?今はわからない。でも、そんな日が来ることを願って。