熊手かき

読書好きの日常

わたしの知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいるを読んで凹んだ

 「わたしの知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」というブログがある。毒書というのを知らなかったわたしが強烈に惹きつけられるきっかけをくれたブログ。毎年年末に今年のスゴ本まとめ記事をやってくれていて、何年も前の記事を遡って読んだ。書評も面白いし、読んでいる本も興味深い。どうやって探し出すんだろうといつも不思議でしかたなかった。そのブロガーが本を出した。題名はブログ名と一緒。ブログの記事で書籍になるのを知ってAmazonですぐ予約した。


 来るのを待ち続けて1ヶ月ほど、ようやく届いたよ!ちょっと読まなきゃいけない本があったのですぐには読めなかったんですが、読み終わったらすぐ開いたよ、待ってたもん!読み進めるといかに自分が真剣に読んでいなかったのか思い知らされた。いや、真剣に読んでいたつもりになっていたかというか。確かに、元々ブログ主は人生を変えてくれる本を探して読む人だ。わたしみたいに興味持ったら片っ端からという人じゃない。土台がそもそも違ったというのはでかいとは思う。でも、それでもだ、こんなに濃厚な読書時間をわたしは過ごしてはいなかったと恥ずかしいけど言わざるを得ない。人生は有限だ、読める本にも限度がある。だからこそ読むならスゴ本を読まなきゃいけないんだ。いや、読書の楽しみ方は色々あっていいとは思うけど、だからって軽く読んでいいわけでもない。正直わたしは軽く読んでいたと思う。こんなに深く読んでいない。恥ずかしい、とにかく恥ずかしい。「ブログ読んでます」と言える立場にない。打ちひしがれた。読書好きと言ってもいいのだろうかとか真剣に思い悩む。


 逆を言えばわたしはスゴ本に会ったんだとも言える。わたしの人生を変える凄い本に会ったんだと。こんな経験は何度かあるけど、ここまで強烈なのは初めてだ。多分、自分の趣味!と思っていた土俵で打ちのめされたからなんだろう。いつか自分もこんなふうに本を選べる日が来るんだろうか?わたしにも誰かに「この人の読む本はスゴ本だ!」と言ってもらえる日が来るんだろうか?そんな日が来るとは到底思えない。でも、いつか、1人にでも刺さる本を紹介したいと思う。これからの読書は今までの読書とは違う。選書も違う。何から何まで違ってしまう。でも、染まりたくはない。わたしの読書を始めようと思う。平積みされてる本じゃなくて、図書館に行く。図書館で本とお見合いをする。そこでスゴ本に会ったらAmazonさんにお願いする。そうする、もう無駄に買わない。


 人生を変える読書を少しでも増やしたい。今は切にそう願う。