たった今読了。
「お風呂に遅く入ったから、寝癖になるのが嫌なのでもう少し起きてる」
と旦那に言って先に寝てもらって読みふけった。
たっくんがいると読めないから、こんな時間になってしまった。
読みたいと思ったきっかけは、そりゃ題名ですよね。
どんな本なんだろうってすごくすごく興味がわいて。
手に入れるまでのあれやこれやは以前のブログを読んでください。
なんというか、他人事なのに自分の記憶がこぼれだす。
旦那との関係、仕事で心を病んで子供に恐怖を覚えたこと、
旦那が精神的に参ったこと、そして何より病気のこと。
わたしは働けているし、たっくんという子供もできた。
閉経もしていないし、関節の破壊も痛みもそれほどではない。
だからこだまさんの閉塞感や虚無感はわからない。
でも、読んでいてあふれだす記憶が止まらない。
小さな違いが積みあがるとこんなに大きな違いになるのかと思わずにいられない。
でも思うんだ、わたしたち夫婦もちんぽが入らなくても夫婦になっただろなって。
だからかな、読み終わって、なんだか妙に自分に向き合えた気がするのは。
夫婦ってなんだろう。
一緒に生活すること?
子供を産み育てること?
いろいろあるだろうけれど、根本は支えあって味方でいることだと思う。
知らないところを知っていって、補い合って・・・。
1組の夫婦が1人の人間になっていく。
その過程で子供が生まれたりして。
子供を育てるってことは1人の人間になった夫婦をばらばらにすることだ。
価値観の再構築になるんだから、他人に戻るしかない。
そして親という新しい1人の人間になっていくのかもしれない。
わたしたち夫婦は今はばらばらだ。
いつか1人の人間になれるといいなとは思う。
いつになるかはわからないけれど。
ちんぽが入ることは1人の人間になる手っ取り早い手段なのかもしれない。
でも手段でしかないと思う。
だって、性生活がなくても夫婦でいる人たちはいるだろうから。
こだまさんみたいに。
この本を読んで、夫婦の在り方を、子育てを、病気との付き合い方を
もう1度考えることができた。
題名はこんな感じなのになんていう本だ!
でも、わたしはこの本をもう一度は読みたくない。
何故ってそう何度も記憶を掘り起こして上がったり下がったりしたくないから。
穏やかな毎日を送りたいんです。
それにこれからの人生、この本とは確実に方向性が違うから。
そういう意味では数年後、また手に取りたいような気はするけれど、
こだまさんが性生活を網走に置いてきたように、
わたしもこの本をどこかに置いていこうと思う。
探しまくってくれた旦那には申し訳ないけれどね。
いつかまた、こだまさんの本を手に取れる日が来るといいな。