熊手かき

読書好きの日常

書を読むということ「なぜ、マツコ・デラックスは言いたい放題でも人に好かれるのか?」

 最初はマツコロイドとの掛け合いの面白さだったと思う。いつの間にやらマツコ・デラックスさんにハマり番組を多く見るようになった。とは言っても今は「マツコの知らない世界」だけですけど。何が面白いって、一癖あるプレゼンターもですが、それをいじるマツコさんがとにかく1番!「素人にそこまで言っても大丈夫?」とハラハラする時もあって、なんとも言えない番組ですよね。そんな時本屋でこの本を見つけた。「そうだよね、なんでだろう?」という純粋な疑問に答えてくれそうで思わず手に取った本、凄い時間をかけて読了しました。

 セルフ・プロデュース力、人付き合いの極意と裏ワザ、人心掌握テクニック、コミュニケーション術、思考法の5つの要素をマツコさんのインタビュー、書物から読み解き、実際の心理学の研究に絡ませて解説している本です。どちらからチョイスしたのか。マツコさんの言葉から心理学をチョイスしたのか逆なのか。とにかく裏付けの研究があるのですごく納得できる。というか、ここまでしっかりと解説できることに驚きを感じました。マツコさん、実は心理学的にすごく正当な行動をする人なんでしょう。無駄がないのかもしれません。それが色々苦労して得たものなのか元々持っていたものかはわかりませんが。

 特にハッとすることが書いてあるわけではありません。上にも書いたようにすごく正統派です。でも、それが実践できるかというと別問題な訳で。それを実践できるからマツコさんは表題のような人なのでしょう。それは「マツコの知らない世界」が証明している気がします。とにかく自分より相手を慮る。謙譲の精神というか。これは一朝一夕では絶対できないこと。人は皆自分が可愛いですからね。今回1番響いたのは「少しくらい嫌わらても大丈夫。そのうち相手も慣れてくる」というところでしょうか。慣れるんだ、ならそのままでもいいじゃんと思ったというか。もちろん、それ以前に謙譲の精神が大事ですけれど。

 これからたっくん経由でたくさんの人に会うことになる。その中にはいい人も悪い人も気の合う人もそうじゃない人もいる。でも、この本のおかげでそんな環境がなんだか少しだけ怖くなくなった気がします。もちろん、不安はありますが、不安になったらこの本を読めばいい。この本を読んでテレビをつけたら目指す人が「ごめんなさいね〜、女装のデブで〜」とか言ってるんですから。どんなに強い発言をしても、この気持ちがある限りそう間違った道には進まないだろうと思うんです。だからわたしも「ごめんなさいね、話すの下手で器用じゃないのにワーキングマザーで」と思っていこう。こんなわたしのことを好きだとか癒されるとか言ってくれる人もいるんだしね!もちろん、開き直りにならないように気をつけます。でも、もし、わたしにほんの少しでもマツコさんの真似ができたらこれからのお母さん人生楽になれるかもしれない。さじ加減に気をつけて頑張ろう!