熊手かき

読書好きの日常

書を読むということ 「フランス人は人生を三分割して味わい尽くす」

 読了しました。フランス人の意外な一面を発見して楽しい1冊でした。

 三分割の中身は学びの段階、育ての段階、第3段階。第3段階は定年後のパラダイスのことをいうそうです。フランス人はこの第3段階のために生きているようなところがあるそうで…。日本人にとって定年後は熟年離婚などのピンチの時代も兼ねているのに、お国が違うと生き方も違う。大切な人と田舎の家でのんびり過ごす。もちろん日本人にもそういう人はいないわけじゃないけれど、ローンだなんだとリタイア出来ない現実もあるんでしょうね。

 フランス人はケチだというけれど、合理的なだけなのかもしれない。私は良いものを長く大切にするんだと思っていたけれど、安物も大事にするそうな。パック売りのヨーグルトは優しそうなマダムと交渉して欲しい分だけ分けてもらう。あ、もちろんその分のお金は払います。そう考えるとケチというよりお金の使い方がある意味上手なんだとしか思えない。

 フランスではパリジェンヌは違う人種のようだというところも面白かった。洋服のサイズがパリと田舎町では違うそうで。痩せているイメージがあるフランス人だけれど、それはあくまでパリジェンヌだけ。地方に行けばポッチャリさんもいるそうです。不思議ですよね。そう言われると都市名で括られる人々ってパリだけだ。パリジャン、パリジェンヌだけですよね。アメリカもイギリスもイタリアもスペインももちろん日本も都市名で呼ばれる人々がいない。関西人とかはあるけれど、それとはちょっと毛並みが違う。県民という呼称も違いますもんね。

 新しいフランスに会えてとても楽しい本でした。

 

フランス人は人生を三分割して味わい尽くす (講談社+α新書)

フランス人は人生を三分割して味わい尽くす (講談社+α新書)