熊手かき

読書好きの日常

ハゲタカ

 綾野剛版というかテレ朝版見ました。やっぱりNHK版の方が好きだな。鷲津も柴野も軽いんだよな〜。重厚感がNHK版にはあった。今でも柴田恭平さんが演じる柴野のひたすら耐える口元が忘れなれない。渡部篤郎さんが演じる柴野にはやるせなさがあんまり感じられないというか。耐え忍ぶ感があまりないというか。柴野は上の人間の思惑と自分の経験してきた色々の間で挟まれてどうにもできなくてひたすら耐える人ってイメージが強いんです。今までの価値観が覆されてきつつあるのを自覚して、でもしがみつかなきゃダメでというジレンマがある。そんなやるせなさが今回は薄い。柴野好きには物足りない。

 

 何より鷲津が迫力ないよ。若すぎる気がしますが。旦那はトレンチが似合ってないと言ってますけどね。そんなことより人として過去になんかあった感があんまりしない。NHK版は融資を止めてしまった会社の社長が自殺するって時間があって銀行をやめてアメリカに行くって過去があった。過去の楽しそうな大森南朋さんの演技とハゲタカになって戻ってきた演技のギャップもあって深みが出てたな〜。松田龍平さんにちょいちょいちょっかい出したりして冷酷になりきれてはいなさそうなところもあったりして。

 

 もちろん思い出美化は入ってると思います。大好きだったから。エンディングの歌も最高に良かったし。今回はミスチルで、なんか綾野剛&沢尻エリカのセットだったから金融ドラマじゃなくて青春じゃないけど人生ドラマ?というかなんというか金融ドラマのイメージではないかな。今回のハゲタカを見て、やっぱり前作が好きなことを思い知らされた。アマゾンの後で買うリストにはDVDボックスがいつまでも入っている。もう買ってしまおうか。一人暮らししていた時のレコーダーに入っていたんだよな。あぁ、また見たいな。口元がプルプルしてる切なそうな柴野さんが見たいな。

 

 毎週録画するの?と旦那に聞かれたけど微妙。気にはなるけど、見るたびに前作への思いが深まる気がする。粗探し始めそうな自分がいて楽しめない。映画版も含めてNHKさん、再放送してください。