熊手かき

読書好きの日常

1人になりたい1年生

この頃息子が1人になりたいという時がある。この前も1人になれる時間があったはずなのになれなくて、息子はなんだか変な顔をしている。「買い物行けば?」とか言ってどうにかして1人になろうとする。もうそういう歳なのか。仕方ないから駅までお茶を飲みに行く。ちょうど旦那も帰る途中だったので迎えに行く感じ。「1人でお茶とケーキをこの時間にな」と思うと感慨深い。あれから7年か。

旦那と帰ったら息子は隠れていた。「バー!」と現れた彼。1人でのんびりゲームをやっていたらしい。今日は1人でテレビを観ていたと。らしいというのは息子は帰ってきた時にはそれらを消していたから。自己申告でそう言っていた。かわいいね。1人だとそういうことができるとわかってきたのか。今はきちんと何をしていたのか言うけど、そのうち言わなくなるんだろう。怖いようなワクワクするような。

そんな息子はわたしのために図書室でわたしのための本を借りてくる時がある。やさしいね

母か個人か

人間だから色々ある。メンタル不調になりやすいから、本が読めるかどうかはわたしにとっては大事な指標。この頃読めなくて「やばいな」と思っていたら、本日、ぐんと沈みました。何もせずただなんとなく1日を過ごす。不思議なもので、息子がいると沈み込まない。しっかりするから不調がわかりづらくなったなって思う。今日も彼が出て行った後に悲しみが止まらなくなった。1月は悲しいことが多すぎた。

なんとなく買った本を、なんとなく手に取ったら今の自分に寄り添ってくれる本で救われる。その本で紹介してくれた本を衝動的に買ってみた。絲山秋子という作家は有名で、知ってはいたけど読んでいなかった。きっかけもなくて、もう読まずに終わると思っていたけど、こんなご縁もあるんだな。読んでみたらスッキリしている文章で、でもなんだろう、しっかりと寄り添う効果はあるので驚く。主人公がメンタル不調になる話で連れられそうになるけど、ちょっと落ち着いた。このまま浸りきりたい。今日読み終えたい。

野菜炒めのジレンマ

野菜が好きだ。味噌汁が好きだ。どちらかというと和食が好き。家族の食の好みは似ているようで似ていない。旦那は肉が好きで味噌汁はそうでもない。息子はなんでも食べる人。だから家族の夕飯に旦那の味噌汁は用意していない。あくまで2人分。その代わり旦那は刺身をよく買う。息子は刺身があまり好きではないので食べたがらない。わたしは食べたいけど、あまり得意ではない刺身をよく買うので食べられない。

旦那があまり得意ではないので野菜炒めはあまり作らない。でも、息子とわたしは大好きで。昨日久しぶりに作ったら、息子の食べっぷりが半端ない。1人で半分以上食べてしまう。そんな我が家でラーメンを食べると丼の上に野菜炒めが乗っかる。息子は麺を食べきれないけど野菜炒めはモリモリ食べる。本当に好きなんだな。

そんなわけで義実家でラーメンを振る舞われた時、息子は「野菜がのってない」と衝撃を受けていた。店ではそんなこと言わないのにね。

読めるのか、読めないのかの大事さ

読書が好きだ。自分でもなぜ読み終わってすぐまた次の本を読み始めているのかわからない。不思議に思うこともある。エンドレスだなって。いつまでも読んでいる。止められない。そんなわたしも結婚してすぐの時と子供が生まれた時はそんなに読んでいた記憶がない。そもそも本を買っていない。図書館に行っていたんだろう。それで満足していたのが不思議。でも、読んでいない自分はいないと思うから読んでいたと思うけどわからない。ぼんやりとした記憶しかない。

今では本が読めるかどうかが自分の健康のバロメーターになっている。読めないと元気がないと気をつけるようになってきた。主にメンタルだけど。読めなくならないように、少しでも本から離れている時はそのほかの楽しいことをするようになった。読書ってこんな効果もある。現実逃避、自分と向き合う、自分の健康を知る。読書って面白い

怪獣好きだけど、怖いよね

 たっくんは怪獣が好きだ。ウルトラ怪獣。しかも、わたしがみてないような古いウルトラ怪獣が好きだ。ウルトラQも好きだ。だから、怪獣酒場に密かにいっている。昨日、たっくんが川崎の怪獣酒場に行きたいと言った。でも、怪獣が来る日で予約でいっぱいだったので諦めてもらった。旦那が「新橋はどうだろう?」と調べたら、怪獣が来るけど予約が空いてるという。急いで予約したら日曜になっている。どうやら、日付をきちんと確認しなかったみたい。
 と言うわけで本日、怪獣酒場に行ってきました。ニセウルトラマンの日でした。ご飯をモリモリ食べて待っていたらニセウルトラマン登場。たっくん、ビビる。写真撮影に向かったのですが、たっくんは1人で撮ってもらえない。泣きそうになるたっくん。仕方ないので、わたしが入って撮ってもらう。その後、他の人たちが撮っているのを見に行って報告してくるたっくん。遠くからなら大丈夫なのね。最後に机に回ってきた時は机の下に隠れてました。
 美味しいご飯と、少し怖い怪獣と、たっくんは大満足かな?非売品のお土産を嬉しそうにみてました。旦那はフィギュアを持って来ればよかったと後悔してたけど。

キッズフリマで楽しんだ

 地元の駅ビルでキッズフリマがあった。売るのも子供、買うのも子供。大人が介在しないお買い物。お金はもちろん本物を使う。たっくんはお金というものをわかっていない。だから、これはいい機会だと行ってみた。

 大行列!開始20分前に並んだけれど、前に人がたくさん。並んでいるのは小学生がほとんど。5歳のたっくんにはちと早かったかな?とも思った。でも、相手も子供だし、優しくしてくれるだろうと願ってみた。入場しても入れない。ひたすら並ぶ。開始から20分ほどでたっくん入場!ハラハラドキドキの初買い物!

 一応、10円玉と100円玉は教えた。初めてのお店、たっくんは商品を持って柵の向こうのわたしのところに来た。いや、たっくん、持ってきちゃダメだから!「お店の人にお金払っておいで」と言ったら、無事買えたみたい。でも、それ以降は何枚か硬貨が必要だったみたいで手間取るたっくん。お店屋さんが優しくたっくんのお財布から必要な硬貨を取ってくれました。購入欲求が増したのか、慣れたのか、スタスタ歩いてお店を物色しだす。わたしも見失ったわ。でも、柵の中だし、大人も何人か見回っているし、大丈夫だろうと外で待つ。終了とともに渡したエコバックに色々入れてきたたっくんが帰ってきた。「今日はママの財布だったから、たっくんの財布買ったの」と言って嬉しそうに善逸のポーチを見せるたっくん。楽しかったのね、良かったね。

 2日目。たっくんの貯金箱からお金を入れてあげた。本当の意味で買い物をするのは今日かな?早めに行くつもりが結局昨日と同じくらいの待ち時間になった。でも、昨日より前の方に並ぶ。たっくんはソワソワ。無事入場できたと思ったら、最初から高額商品に行っちゃう。たっくん、それじゃお金ほとんどなくなるよ!たっくんは硬貨の数が分からなくてお金を払えない。えい、仕方ないとわたしがたっくんが持っていた分の差額を外から払う。無事購入。でも、それじゃ終わっちゃうよ!と言うことで、たっくん呼んで500円玉をお財布に入れてあげた。2日目はわたしが用があったので、旦那に交代してわたしは去った。用事が終わって帰ってみたら大きなものが増えてる。エコバックいっぱいに買ってたから、旦那が強制退場させた模様。買いすぎだよ。

 お金の価値がわかったかは分からないけど、物を買うのにお金が必要なのはわかったみたい。初めてのお買い物は楽しい思い出になりました。またあれば参加させたい。大きくなったら出品者側として参加出来たらいいな。たっくんの大冒険!またひとつ大人になったね。

本を読むことは映像を取ることに似ている

 胸が痛い。抉られるように痛い。『少女葬』を読んだ。ヒリヒリする。結果がわかっているから、どう転がるのか、どう巣立つのか、そればっかり考えてた。2人の人生はちょっとした選択の違い。それが生死を分つなんて誰が思うか。胸が痛い。

 心を休めたくて『古都』を読み始めた。別の意味で胸が痛くなった。初めて『古都』を読んだ時、わたしは祖母の永代供養のために京都に行く新幹線の中にいた。父親は国を超えて出張中。母親と弟とわたし。家族3人の旅行。車中で読んだ『古都』はわたしの心を掴んで離さなかった。京都では「あー、ここがあの場面の場所か」とずっと思っていた。優しくて楽しかった思い出。

 その思い出が蘇ってきて、昨日までのささくれだった心に柔らかに落ちてくる。今だってささくれている心にふんわりと雪みたいに落ちてくる。泣きそう。泣きそうだよ。つらいよ、本当につらいよ。綺麗な文章が心に滲みる。涙が出そうで止まらない。

 本を読むって心を使う。描写を脳内イメージして映像にするから心を揺さぶられる。ぐしゃぐしゃになる時もあれば、ほんわかする時もある。読むのはやめられない。わたしは読書しながら映画監督になるのか、そうか。なんで面白いんだろう。